2009/02/24

第5条 人間

12箇条の信仰告白について・・・第5条 人間

第5条は、人間についての信仰告白です。まず「人間が神のかたちにつくられ、罪の中に堕落したために失われているもの」とあります。「神のかたちにつくられ」とは、神と同じような人格を持ち、神と交わりの中で生きる存在として創造されたということです。ところが、堕落して、神と断絶し、敵対状態となりました。これが罪の状態です。「失われているもの」という表現は深刻です。全的堕落という言葉がありますが、もはや自分の力でも、他の被造物によっても回復されない完全な堕落に陥ったのです。「私は、ほんとうにみじめな人間です。だれがこの死のからだから、私を救い出してくれるのでしょうか。」(ローマ7:24)は、全的堕落を認識した罪人の叫びです。
「また人間は聖霊による新生を通じてのみ救いと霊的生命を与えられることを信じる。」とあります。福音自由教会では、「聖霊による新生」を強調しています。次の6条でもこの言葉はくり返されます。もちろん救いはキリストを信じる信仰によりますが、その救いはただ形式的であってはならないのです。それは今も生きる神による救いです。聖霊は神から発し、キリストの生命と御業を今の時代に反映させる方です。キリストを信じるときに、聖霊は人をキリストの内に包含し、キリストと共に死に至らせ、キリストと共に新生させるのです。(参照:ガラテヤ2:20、ローマ6:4~5)
天国において、信仰者は永遠の生命と神の愛に完全に満たされるのですが、しかし今の時代においても、その前味として、聖霊による新生と永遠の生命と神の愛の中に生きることが許されているのです。この点を、私たちは明確に告白しているのです。